インサイドセールス導入事例
事例2:アクテック株式会社
(導入事例インタビュー 芦田社長/営業部 江野様・脇田様)
※アルミケース、アタッシュケースの製造・販売(売上高:約7億円)

インサイドセールスに取り組んだいきさつは?
【インタビュー:芦田社長】
PDR様には、2004年11月から1年間と2008年8月からの半年間、顧客管理の仕方とインサイドセールス手法の支援をしていただきました。
これまで弊社では、受注をいただくのは営業だけの仕事という意識が強く、製造はじめ他の部門との連携がとれているとはいえませんでした。また、どこもそうだと思いますが、限られた営業人数で顧客の対応を行っていますので、営業は営業で、既存顧客と直近の見込顧客の対応に追われ、それ以外の見込顧客のフォロー、つまり将来に向けた新規顧客の開拓が全くできていない現状に、経営者として危機感を感じていました。
弊社では、フィロソフィー手帳といって経営理念をまとめたものを以前から社員の意識を合わせるために作成し、活用していますが、その中でも「全員営業の経営」ということを説いています。今後の売上をつくるには、この全員営業の考えに基づき、営業がなかなかできない潜在顧客や見込み客、さらには時間の要する新規顧客開拓のフォローを営業以外のメンバーでもできたらと思っていました。
また、2004年からPDRさんにご指導いただき始めた顧客管理も定着し、履歴を蓄積することは当たり前になってきました。しかし、現場のスタッフからもこの蓄積したデータをどう営業の現場で活用していったらいいのかという悩みを抱えていたこともあり、再び情報活用についてご相談させていただきました。
すると、PDRさんから「営業以外でも営業できるインサイドセールスを始めてみたらどうですかといわれました。もともと私にはその考えがありましたので、それを実践されてきたPDRさんに指導を仰げば、管理部門・製造部門のメンバーでもインサイドセールスができるのではと思いました。そして、2008年秋からインサイドセールスのご支援をうけることになりました。
インサイドセールス導入の成果は?
【インタビュー:芦田社長】
まず、顧客の情報が整理・整備されるようになりました。
2004年から顧客管理を始めましたが、休眠客や見積り・お問い合わせのみの新規顧客、さらには展示会等で名刺交換いただいた方をきちんとデータベース化し、対応した結果を残すようにしていましたので、誰が見ても顧客とのコンタクトした結果がわかるようになりました。
顧客管理を始める前は、各々の営業マンが各自でリストアップした顧客へ独自のやり方でDM発送や営業電話を行っており、他の営業マンと重複したりしてお客様へお詫びすることもありました。また、それぞれが対応した履歴が全く残っておらず、その場限りの活動となっておりました。
ところが、インサイドセールスを始めると、それでは機能しません。営業以外のメンバーも含めてお客様対応を行いますので、いつも謝ってばかりでは受注以前の問題です。
ですから、必ずアプローチを行う顧客は誰なのかデータベースにマーキングをし、さらにどのような内容で電話をするのか、またその結果はどのように入力するのか、これらの1つ1つをルール化していくことで、そのルールにのっとって検索すれば、そのお客様の状況が誰にでもわかるようになりました。これにより、重複したアプローチも一切なくなりましたし、また継続してフォローする際に、前任者の履歴がとても役立ちました。
これは顧客の見える化とともに、営業プロセスの見える化にもつながりました。
さらに、PDRさんが常々、口にされていた「決して売り込まない」という営業活動がどういうことなのかを、JOB(プロモーション)に落とし込むところまでを一緒に企画し、スクリプトなどツール類も用意してもらうことで、営業以外の部門のメンバーでも実践しやすかったです。
顧客との関係維持を目指し要望等をお聞きし、顧客の役に立てることを探しながら、顧客との関係構築を図ることが目的というインサイドセールスは、製造のメンバーにも受け入れやすい考え方で、積極的に参加できたと思っております。
そして、今は、こうした企画を製造・管理スタッフが中心に考え、実行しています。その結果、製造や管理スタッフと営業が一体となって活動でき、社内全体で情報の共有と活用が出来るようになりました。
現在、このインサイドセールスは定着しつつあり、目に見える形で成果も出はじめています。可能性に応じて顧客分類をしていますが、Cランク(潜在顧客)からA・Bランク(見込顧客)にランクアップする顧客が増えるようになってきました。また、生産した製品が他のお客様でも有効なものがあるとその製品の横展開を図る上で、技術・製造スタッフがニーズ(収納物・機材)の確認も行えるようにもなりました。
そして、製造部門・管理部門のスタッフが、実際に顧客の生の声(要望等)を聞くことは大変良い勉強になり、仕事の励みにもなっています。
プロジェクトを進める中で、最も苦労したことは?
【インタビュー:営業部 江野様/脇田様】
社長のコメントにもありましたが、顧客情報をデータベース化したことで、顧客情報が整備され、当月の受注実績を捉え、翌月の受注予定の元となる資料として営業会議でフル活用できるようなりました。しかし、当時はまだ営業だけでの活用に留まっていました。また、どうしても受注確度の高い顧客しかフォローができませんでした。
これを打破して、なんとかこの顧客データベースを全社員で活用し、登録している約4万件の顧客に対し、フォローしていけるようにするにはどうしたらよいのか、非常に悩みました。結果としては、顧客をプロセスに応じて、ランク別にとらえ、そのランク別に顧客に働きかけるようにしました。こうしたプロセスを踏むことで、徐々に上得意先への成長が期待できるようになってきました。
そしてもう一つは、普段、現場でアルミケースの製作作業をしている製造メンバーに、顧客データベースの使い方をマスターしてもらうことインサイドセールスの仕組みついて理解してもらうことでした。
この顧客データベースはAccessでPDRさんに開発していただいたものですが、どんなに説明をしても利用したがらない人もいました。そのため、マスターしてもらうべき使い方は必要最低限に留め、インサイドセールスの意味を知ってもらうことに徹しました。
勉強会では、普段インサイドセールスで使用しているスクリプトに沿って、実際にメンバーの前で電話をかけ、顧客データベースへ入力するまでの一連の業務の流れを見せて伝えました。
人前での電話はとても恥ずかしいものでしたが、こうしたおかげで、説明だけでは伝わらなかった内容も理解してもらえ、勉強会で質問が飛び交うようになりました。
今は活動も広がり、インサイドセールスを行うメンバーの数も、対応するお客様の数も増えてきました。やればやるだけ質問や問題が出てきています。しかし、これにめげずに、お客様の状況を把握し、信頼関係を築き・維持すること、お客様を上得意先へ成長させることを目指し、私たちもインサイドセールスについて日々勉強しています。
今後の目標は?
【インタビュー:芦田社長】
全社員で顧客視点の経営を目指し、仕事のネタは、会社の外にしかないことを社員にも徹底しています。顧客データベースの更なる活用とインサイドセールス活動の充実により、顧客の開拓を会社全体で出来るようにしたいと考えています。




