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もぐら通信 vol.13
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〜 目の前に起こる出来事が最良の教材 〜
当たり前のことですが、人は誰しもHistoryがあります。
語源はギリシャ語のHistoriaで”調査・探求”の意だそうですが、
中学時代、単語を覚える為にHis(彼の)Story(物語)と語呂
合わせしたものですが、これに妙に納得する時があります。
つい2、3日前のことでした。1本の電話が会社に掛かってきました。
「S社のKと申しますが、もぐらさんはいらっしゃいますか?」
私は、あいにく外出していましたが、応対した社員から伝言を受け、
折返しの連絡をしました。
「ご連絡いただき、有難うございます。その節は有難うございました。
お変わり御座いませんか。」
などと世間話をしながら、K部長が2年ぶりに連絡をくれた趣旨を
聞いてみると、
「実は、社長が変わりましてね。新社長にあの構想を話したんですよ。
そしたら、それは必要な取り組みだって言ってくれまして・・・。
できれば、もう一度、社に来て、社長に話してくれませんか。」
と。私はもちろん、こう応えました。
「喜んで。」
私は、伝言を受けた時、頭のデータベースをぐるっと回転させて、
このK部長とのHistoryを思い出そうとしました。確かに、
名前には覚えがありました。
あれは2002年の5月でした。私達は、ある展示会でブース
出展しておりました。そこへ、たまたま立ち寄って頂いたK部長と
部下が名刺交換をし、後日、連絡してみたところ、営業面で相談
したいとの事で、四谷にある事務所へお邪魔した事がありました。
具体的な提案レベルまで商談は進みましたが、一つ大きな課題が
有りました。
K部長は、今の営業方法に疑問を感じており、新しい取り組みが
必要と考えていましたが、当時の社長は、一向に耳を貸してくれま
せん。K部長の改善案を話しても、
「それはお前が仕事をラクしたいからだろう。」
の一転張りでした。
ならば、K部長は、自分のポケットマネーで試験的にでも実践
したいと言っていただきましたが、それではあまりよい結果がでないの
ではと、お断りしたのでした。それっきり、K部長から連絡を頂
いたことは有りませんでした。
久しぶりの再会を果たし、近況を詳しく聞くと、K部長は、営業
から総務へ異動になり、もう営業のことはいいかと諦めていたそう
です。しかし、総務になってからも、やっぱりあのやり方が必要だ
と思い、他にも数社当たってみたそうです。
私は、連絡を頂いたお礼にと、ちょっとしたコツをK部長に見せ
ました。すると、K部長は、
「これだよ、これが必要なんだよ。」
と。
それは、K部長に出会ってから、今日まで”Hisitory”を
残した履歴でした。この履歴には、出会ったきっかけから、K部長が
現状に対し、疑問や課題と感じている事、また製品内容や価格、営業
方針や報酬制度、会社のカルチャーなど、当時対応した部下による
ヒアリング内容が記されておりました。それだけではなく、K部長の
社歴や趣味、また部下から見た印象なども残されておりました。
この2年間、弊社もいろいろと変化がありましたが、それ以上に
K部長を取り巻く環境も変化していました。しかし、それを繋ぐ役目
を果たしてくれたのがこのデータベースの履歴なのです。
人の記憶は色褪せますが、データは色褪せることはありません。
私の頭の中には社名と名前、かすかな印象になっていた事は否めま
せん。しかし、そこから履歴を読み、沸々と当時の記憶が蘇ってき
ました。そして、当時ヒアリングした内容を素地とし、新社長へ
お話することが出来ました。
「いい人を紹介してもらったよ。」
と言って、新社長がK部長の肩を叩き、社長室へ戻る姿を見て、
ホッとしました。
私は、以前からずっと、この履歴にこだわってきました。
時間が経てば記憶はあいまいになり、対応する数がおおくなれば、
情報は混同しやすい。そして、きっちり数字を取ることや纏める事が
苦手な私でも、”その時、その時に感じた印象や情報を残すこと”
なら出来る、そう思って続けてきたことです。
だからといって、闇雲にただ、履歴を残しておけばそれだけで上手く
いくという訳でも有りません。履歴を軸に、このお客様との関係をどう
繋げて行くのかを常にイメージしながら、戦略を立て、行動を起こして
いくことがもちろん大切なのです。
こうして、やっていくと、一つの指針が見えてきます。
これも常々お会いする方にお話しておりますが、この方法では、平均
すると、最初の出会いから1年から1年半、もしくは2年位経った頃に
受注になるケースが多いのです。もちろん目先の利益・売上を確保しな
ければ明日はありません。しかし、目先ばかりでも明日、明後日の
準備をしておかなければ、いつまでたってもその日暮らしです。
ですから、履歴、行動プラン、そしてタイミングマネージメントの
3つをどうリンクしながら実践していくかが、
ポイントだと思っています。
今回は、自社のケースで恐縮でしたが、いかがでしょうか。
また今月中に、K部長に再度提案へ向けたヒアリングを行ってきます。
2年前と大きく違うことは、会議室の予約を堂々と取ることが出来き、
K部長が気持ち良く話が出来ることでしょうか。そういえば以前は、
「会社には内緒で・・・」
と、言われたことを思い出しました。
−end −
※レポート部分のみを抜粋して掲載しております
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