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もぐら通信 Vol.20
リーダーシップ

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もぐら通信 vol.20              2005.03.23
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  〜 目の前に起こる出来事が最良の教材 〜

■今回のテーマ:リーダーシップ

 「このプロジェクトの責任者は誰ですか。口を出すなら責任をとるべきで
す。責任も取らない人に口を出させるべきではないと思います。」

 プロジェクトメンバーであるHさんは、やや強い口調で、こう言いまし
た。

 事の発端は、プロジェクトリーダーであるTさんからの申し出にありま
す。つい最近、Tさんの上司になった人から、このプロジェクトについて
意見され、それに押されて、やや無計画な施策を実施する旨を告げると、
先ほどのように突っぱねられてしまったのです。

 それもそのはず、Tさんが持ち出した施策は、その後のフォロー体制も
名目だけ、実際に実行する人が不在で、殆ど意味のないものでした。それ
に加え、詰め寄られた、Tさんは、自分は責任者ではないと言い出したの
です。

 Hさんが意図したことは、今回のプロジェクトの責任者は、紛れもなく、
Tさんであり、そのTさん自身がこのプロジェクトで実施すべきかどうか
をきちんと判断し、その結果に対して、自分が責任を取るという気持ちで
あれば、たとえ、組織上の上司が何と言おうと、無計画な施策を実行
するなどありえないはずだということです。これまでのプロジェクトに全
く関わっていなかった上司の言うがまま、されるがままのTさんの無責任
さに、Hさんは、メンバーとしての、苛立ちを隠しきれませんでした。

 この会社では、約4ヶ月前からあるプロジェクトを立ち上げており、各
部門からメンバーを募り、今までにない新しい取り組みを始めておりまし
た。それゆえ、これまでの道のりも、決してたやすいものではなく、紆余
曲折の連続でした。セクショナリズムというのか、同じ会社でも、部門毎
に意見の食い違いもありました。いいえ、部門間だけでなく、個人間でさ
えも、今回の取り組みに対する意識の差も見られました。そうした中で、
何とか新しい組織をつくり、実際の稼動までこぎつけたのです。

 そして、今回は社長お墨付きのプロジェクトだったので、周囲もそれな
りに関心があるようでした。関心というよりは、新しい試みがどれ程上手
くいくのか、失敗したら笑いもの、成功したら相乗りしよう・・・そんな
目と言った方が正しいかもしれません。
 それだけではありません。もちろん、会社ですから、成果が上がらない
ことに費用を掛け続けることは出来ません。有る程度の時期が経過したこ
の時だからこそ、一定の成果を出さなければならない、大事な時期にさし
かかっていました。

 Hさんが言う、”責任を取らないなら口を出すべきではない”という考
えは、至極、当然であります。しかし、それを公明正大に言えるには、理
由があります。それは、Hさんは、誰よりも、このプロジェクトの成功を
信じ、そして、成功させなくてはならないという使命感と意思があるから
なのです。それだけではありません。この約4ヶ月間での成果を見出し、
それを、今後の更なる発展へとつなげることが出来るという手ごたえを感
じ始めていました。

 なぜ、同じプロジェクトに関わっていながら、Tさんは今になっても責
任を回避しようとするのでしょうか。しかも、まだ、このプロジェクトに
対し、誰も批判しているわけではないのです。

 Tさんは、当初から、このプロジェクトがどうなるか(成功するか失敗
するか)分からないと言っていました。そして、4ヶ月たった今も、変わ
りません。また、Tさんは、このプロジェクトの成功よりも、自分の身の
保身を気にしていました。

 私は、いつもこう自分に言い聞かせています。
「物事は自分が想った通りにしかならない。上手くいくと想えば、上手く
いくし、上手くいかないと想えば上手くいかない。全ては、志ひとつ。」
と。逆に言えば、想った通り以上にはならない、だからまず想うことから
始めようということなのです。

 私がまだ20代の頃、あるプロジェクトリーダーを任された時、
当時の上司に、
「リーダーとは、年が上の人だからとか、得意だからでやるものではない
んだよ。やろうとしている人が、リーダーなんだよ。」
と言われました。

 リーダーシップとは、まず与えられた責務に対し、ゴールを想い描き、
それを信じ、想い描いたゴールに向かって、誰よりも、真っ直ぐに向か
って行くことだと思います。その姿を見て、メンバーが後を続いていき
たくなるものなのではないでしょうか。

−end −

※レポート部分のみを抜粋して掲載しております

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