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もぐら通信 Vol.25
イメージを湧かせる

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もぐら通信 vol.25             2005.08.22
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  〜 目の前に起こる出来事が最良の教材 〜

■今回のテーマ:イメージを湧かせる

 今日は、新しいお客様での業務開始の日です。今回のプロジェクトメン
バーが初めて全員が顔を揃えます。新鮮な気持ちと共に緊張が走る瞬間で
もあります。

 私たちは、業務を始める際、特に今日のような初回に、各メンバーの意
識を合わせていくことを重要視しています。またこれは、今回の取り組み
についてのポイントや大まかな業務の流れなどを繰り返し説明しながら、
これから進むべき道を示すことでもあります。

 当たり前の事なのですが、これが至極重要なのです。

 それは、みんな考えが違うからなのです。10人いれば10人が、100
人いれば、100人が各々の考えを持っています。全員が同じである必要
は全くありませんが、右に進みますよといった時に、左を向いてしまう人
がいては、業務は上手く進みません。

 『同じ会社で長年やってきたメンバーだから大丈夫。』なんてことは、
残念ながら殆どありません。置かれている立場も違いますし、経験も性格
も違います。また、私たちのように外部の人間も加わりますので、私達が
提案する事柄への受け止め方もマチマチなのです。それを無視して進めよ
うとすると後々、歪が出てくるのです。

 今日ここに集まった5人の皆さんも、同じような状況でした。

 一通り、私の方から説明し、メンバーの皆さんに、
「ここまでは、大丈夫ですか?」
と問いかけると、
「はい。」
と首を縦に振る姿が見えました。ところが、首を縦に振りたい気持ちはあ
るようしたが、その首を斜め45℃にかしげているAさんがいました。

 私は、そのAさんに、
「イメージ湧かないことがあったら言ってください。」
と言うと、
「いやー、あのー、そういうわけでは無いのですが、今のウチの会社の現
状を考えると果たしてそれが実現可能かな?・・・と。」
と、少し言いにくそうに話し出しました。

「例えば、どのような事ですか?」
と尋ねると、これまでも社内の仕組みを変えることが出来なかった事や冷
ややかな顧客の反応があった事をありのままに話してくれました。

 そんな仲間の言葉を聞いて、他のメンバー達の顔色が変わってきました。
Aさんの言葉にメンバー全員が思い当たる節があったからです。

『さっきはなんだか出来そうな気がした、けれどAさんの言う事も一理あ
るな。じゃぁこういう場合はどうだろうか・・・。』

 こんな気持ちが過ぎったからなのか、今度はMさんが口を開きました。

 そうしているうちに、今回の取り組みを進める上での疑問点や不安な面
についてメンバー同士で話し出しました。ある人は、業界について、役割
分担について、またある人は人の問題についてでした。

もちろん最初の段階でイメージ出来ている方もおりますが、よくよく
話しあってみると、Aさんと同じようにしっくりいかない部分を抱えて
いたのです。

 

 こうして、寄り集まったメンバーの頭をオープンにしてそれぞれのイ
メージの共有が始まりました。誰かが提示した不安要素はどうだろうか
と検証してみたり、また、そこへ解決策がイメージ出来てきているメン
バーは、それを他のメンバーに伝え、さらに具体的な段取りの話に発展
し、どんどん具体性が帯びてきます。 

 Aさんは不安要素の方が大きく、『出来る』というイメージが湧かず、
あのような反応になったのですがそれが糸口になり、他のメンバーの中
でもおぼろげな部分もあったイメージが具体化され、さらにそれをメン
バー全員で共有し、検証することで、先程よりずっと現実に即したもの
に変わってきました。

 しばらくディスカッションした後、同じ問いかけをしてみると、全員
がまっすぐ顔をこちら側に向けて、
「大丈夫です。」
と言いました。

 最初の段階で『出来る』というイメージを湧かせることは簡単なこと
ではないですが、このイメージが湧かないまま進めても、実際の行動に
は移れないはずです。
 Aさんの『出来ない』というイメージもまたそれは、『実際やるとす
ればどうか』というイメージを働かせたことによる結果です。そして、
『出来ない』イメージを『出来る』というイメージに変え、全員がそれ
を共有出来ればこのプロジェクトは成功へ向って出発したと言えるので
はないでしょうか。

 何より、イメージを湧かせることが原点だと思うのです。

 2日間の日程を終え、私たちが帰り支度を始めた頃、斜め45℃に首
をかしげていたAさんは他のメンバーと、これからやるべき事を相談し
ている姿が見えました。

−end −

※レポート部分のみを抜粋して掲載しております

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