【Vol.5】 お客様のメリットを考え、琴線に触れる

メールマガジン

 先日、赤坂の虎ノ門交差点を横断していたときのことでした。前方の人の群れの中に、懐かしい顔を見つけました。そこにいたのは7年前に、一緒に仕事をさせて頂いたHさんでした。
  実は、数週間前、「Hさん、最近どうしているかな・・・」とぼんやり考えていたので、この偶然の再会には、少しびっくりしました。‘想いは千里も走る’というそうですが、もしかしたら、その通り私の想いが走り、Hさんと引き合わせてくれたのかもしれません。

 突然のことですから、当然お互い時間もなく、立ち話程度でしたが、別れ際にHさんは、「もぐらだけいつもは読んでますよ~。」と言ってくださいました。(※以前は、「もぐら通信」というメールマガジンを配信していました)

 私はこのHさんの一言に、はっとする想いでした。私の会社は社員数が10名にも満たないとても小さな会社です。私たちがお手伝いできる企業さんの数にも限りがありますが、それ以前に、お付き合いを継続していくためのケアにしても決して潤沢なリソースがあるわけでもありません。

 そんな苦肉の策で始めた、メールマガジンですが、このコンテンツをどうするかについては、迷いはありませんでした。弊社には商品といえるものがたくさんある訳ではありません。また、それを紹介するだけのメールマガジンをお客様が求めているとも思えませんでした。よって、私たちが日々現場で奮闘しながら体得してきたノウハウや仕事のヒントならばお届けできるものであるし、これを受け取った先のお客様にもきっと役立つものになるのではないかと信じ、スタートしました。

 あれから、7年以上経った今でも、読み続けているお客様がいることに驚きと感銘を受け、スタート当初から大事にしてきた想いをきちんと受け取っていただいていることに気づきました。そして、この活動が私たちのビジネスを下支えしていることは間違いないと思いました。

 しかしながら、メールマガジンなどというと、今やたくさんの種類があり、BtoB、BtoC、CtoC問わず、あらゆる場面で氾濫しています。この溢れる情報の中でも、きちんと読み手側は取捨選択をして必要なものを入手しています。皆さんも何通かはお気に入りのメールマガジンがあるのではないかと思います。では、その取捨選択の「取」に位置付けられる情報となるにはどうすればよいのでしょうか。

 まず、第一には、お客様にとってメリットがある情報であることです。

 これは言わずもがなですが、この当然のことが意外と置き去りにされているメールマガジンも少なくありません。例えば、商品やサービスの紹介を中心に書かれているものを想定してみましょう。それを必要としている人にはとてもメリットがあると思います。しかしながらそうでない人にとっては、単なる広告と映るでしょう。また、専門的な内容を盛り込みすぎて情報量が多くなり、とても良い内容だったとしても、読み手側は消化不良になってしまいます。

 何も、商品やサービスの情報を掲載してはダメといっているのではありません。たとえ商品に関する情報だとしても、一人よがりになっていないか、単なる広告に陥っていないかを常にチェックすることがポイントではないかと思います。

 そして第二に、本質を届けるということです。

 本質とは何か。言い換えれば、ビジネスにおいて、仕事をする上で、人として、これは大切だなと思える何か、もっといえば、ストンと腹に落ちるような感覚を得られるような何かがあるということではないでしょうか。そこには損得を越えた何かがあるといっても良いのかもしれません。

 この損得を越えた何かが、お客様の琴線に触れ、いつも読んでいただけるメールマガジンになるのではないでしょうか。

 もちろん、何がメリットで本質か、受け取る側にとってその捉え方も異なります。よって配信先全ての人に満足がいくものをつくるのというのは、無理な話です。

 ただし、常にそれを意識し、目指し、相手に良くなってもらうことを考えた情報を誠心誠意考えて、創っていくことがそれに繋がっていくのではないかと思います。そして、その延長線にしか、ビジネスはないと考えております。