【Vol.15】 顧客情報を収集する

メールマガジン

前号では、インサイドセールスを実行する上でのスタートであり帰着点ともなる顧客情報管理について解説させていただきました。そして、管理する情報としては、とりわけ”プロファイル情報”が重要であるとお伝えしました。

 恐らく前号を読まれた方の多くは、「それで、そのプロファイル情報をどうやって集めるかが知りたい!」と思われたのではないでしょうか。 そこで、今月は、この顧客情報の収集に関する具体的方法論とそのポイントについお伝えしたいと思います。

 ちょっとその前に、情報収集と関連づけてインサイドセールスの位置づけについて補足させてください。

 実はこのインサイドセールスですが、セールスという名称を用いながらも、かなりマーケティングの要素を含んでいます。その理由は、インサイドセールスの実質的な活動が顧客情報の収集にあり、その収集された情報をもとに顧客をセグメント(分類)と顧客分析を行い、その結果に裏打ちされたプロモーションを企画、実行していくことだからです。

 
 インサイドセールスは、このようにプロモーションを継続的に実行することで顧客関係を構築し、顕在的・潜在的な二ーズを把握します。さらには、興味度合いやタイミング、ポテンシャルをも確認しながら見込顧客化することを目的としています。

 ちなみにマーケティングとは、商品開発するための活動や、また開発された商品に関する情報を顧客へ届けたり、あるいは顧客がその商品を効果的に購入できるようにするための活動全般を指します。

 一方、セールスとは顧客とのコミュニケーションの結果、購入を検討しているような見込顧客に対してクロージングを行うことであり、マーケティングのほんの一部にすぎません。とすると、インサイドセールスは見込顧客化がミッションですから、本来ならインサイドマーケティングというべきなのかもしれません。

 だいぶ前置きが長くなりました。では、この顧客情報を集めるには具体的にどのような方法があるか、そしてそのコツとは-。

 まず、プロフィール情報(企業データ、個人情報等)ですが、企業データであれば、公になっている年鑑やホームページからも取得できます。

 しかし、キーパーソンの情報は個人情報にあたりますので、必ず本人に許諾を得る必要があります。そうすると、訪問や電話などで直接了解を得るという方法になります。インサイドセールスは非訪問ですので、自ずと電話となりますが、その際、用件を明確に伝えるということが第一です。そして、本人が出たら、目的を分かりやすく端的に説明します。

 また、初めてのコンタクトで、なお且つアプローチする側が一般的に知られていない企業であれば、会社の説明が必要になります。これは、1行くらい(15~30字程度)でコンパクトに説明し、すぐ本題に入 れるようにするのがコツです。商品の説明や会社の説明をだらだらと続けるのは良くありません。

 また、メールでのアプローチもあります。最近ですとホームページにお問い合わせアドレス(info@~)が掲載されていますので、この問い合わせ先にアプローチメールを送り、レスポンスを待つ方法も あります。メールにしろ、電話にしろ、とにかく用件をコンパクトに分かりやすくというのが鉄則でしょう。

 次にプロファイル(顧客の性質、特徴、ニーズ等)ですが、これは、アンケートなり、ヒアリングするなり、尋ねるという行為をしなければなりません。この場合、一度にたくさんの事を聞こうとせず、テーマを決めて関連する項目を一つの話題のように確認していくことがポイントです。

 また、既にある情報、判明している情報を有効に活用することです。既に得ている情報を顧客との共通テーマ(話題)とし、そこから会話を発展させていくのです。共通の話題を持つことは、同じテーブルに着く ことです。同じテーブルに着席した者同士の会話が弾むことは想像にたやすいでしょう。

 プロファイル情報は、かなりトークスキルによって結果が変わってくるものではありますが、トークフローやストーリー展開をきちんど組み込んだシナリオを用意しておくことで、品質維持が図れます。このようにトーク内容を台本のように落とし込んだものをコールスクリプトといいます。

 スクリプトの作成の際は、今回のプロモーションの目的・ゴールは何で、対象顧客はどういった特性を持っていて、自社との関係はどの程度で、そして、ヒアリングしたい情報の優先順位はどうか等を十分に理解していなければ良いスクリプトは設計できません。

 さらに、言葉の運び方やキーメッセージ・キーワードの選定など、ヒアリング項目の順番など、もっともっと実質的なポイントやノウハウがありますが、またそれは改めてお伝えできればと思います。

 またプロファイル情報は、単なるトークスキルだけでなく、それを支える知識の有無、深さによっても収集結果に違いが出てきます。よって、日頃から顧客に関する情報をインプットしておくことも重要です。これは商品知識よりもずっと大事な情報です。

 こうして取得できた情報を定量的に測定する項目は管理項目として設定し、そのデータを集計して分析をします。定性的な情報は事例やトピックとして扱い、次のプロモーションに活かします。

 顧客情報の収集は、仮説⇒プロモーションの実行⇒結果分析⇒仮説を繰り返し、顧客情報を充実させ、客観的な判断での見込顧客としての裏付けをきちんと取りながら、顧客を醸成していくステップなのです。

 こうして作り上げた顧客データベースは、営業的な活動はもちろんのこと、サービスの充実や顧客対応のレベルアップに十分活用できる大切な財産となるのです。