【Vol.34】産みの苦しみ

メールマガジン

今年もあと10日程となりました。先日、インサイドセールスを発足して1年経過したクライアント企業様へフォローアップをさせていただきました。

このクライアント企業様では、元営業メンバー4名で構成するインサイドセールス部隊を昨年11月に発足し、業務スタートしました。半年間のコンサルティングを終え、自力で歩き始めたインサイドセールス部隊。1年後の結果はいかに・・・。

弊社では、コンサルティングを受けていただいたお客様には、契約終了後も、メールや電話での質問については原則、無料でお答えしております。中には、簡単に回答できないもの稀にありますが、大概の質問は弊社が体験してきたものばかりであり、必ず通る道という類のものです。

無料で行うのは、既にコンサルティングで一度は伝えている場合が多いという点とインサイドセールスを続けて欲しいからです。

はっきり申し上げますが、インサイドセールスは即効性はありません。インサイドセールスを始めたからといって急激に売上が伸びたり、商談が増えたりするものではありません。ジワ、ジワ、ジワワワワ~というように効果が出てきます。私たちのコンサルティング契約が終わった後に効果が出ている場合が殆どです。

 ですから、私たちにとっても、きちんと成果がでているのか確認し、確実に成果を出していただけるよう、フォローアップさせていただいております。

 このクライアント企業様からは質問と合わせて、現状についても報告いただきました。その報告レポートには、私の予言通り、インサイドセールスを始動してから半年後に初の成約が決まり、その後、毎月途切れることなく成約するようになっていました。そしてその数は、月を追うごとに増えています。

 私は、コンサルティング中に言いました。「インサイドセールスは早くて半年、遅くて1年半後に成果が出始めます。出始めはポツ、ポツです。しかしその内、ポツ、ポツがポツポツポツになり、やがてポツポツ…ポツポツポツポツポツポツになりますよ」と。その時、対応していたクライアント企業のスタッフの方は、「そうだといいですけどね」という表情でした。

 無理もありません。初めての試みで社内の期待も高まる中、3カ月位経ってくると、会社からは成果はどうかという目で見られ始めます。もちろん契約前に、このことは当然、経営陣にもご理解いただいた上で、導入しているわけですが、それでも、「そろそろ何か出てきてもいいのでは?」という心理になるのが人の常です。

 商談機会が増えたり、顧客からの情報が溜まって来てプロモーションが行い易くなったりという間接的な成果は出ていますが、結局のところ、どれだけ成約できたかということに及びます。その具体的な成果が出るにはインサイドセールス は一定の期間を要するのです。

この具体的な成果が出るまでインサイドセールスを行っているメンバーは常に、自分たちが行っていることは正しいのだろうか、これを続けていて成果が出るのだろうかという猜疑心に悩まされる時もあります。

 そんな時期だからこそ弊社が一緒になって効果測定し、課題改善をし、モチベーションの面でもケアをしながら、並走していく必要があります。そうして、独走し始めたクライアント企業様に一筋の光が差し込みました。ちょうど契約期間満了の今年5月に初の成約が決まりました。そして、その後、契約は途切れることなく続いています。今年度の目標は、あと残り3カ月を残しながらも今年内に達成する見通しだそうです。

 また、成約した企業の中には、営業がずっと契約したい重点企業もありました。さらに、殆どが1度商談に上がってもすぐには決まらず、2度3度の提案をしたり、最初の案件では成約にならなかったものの、別案件が出てきて声をかけられ、決定したという逆転劇が多くありました。

 これには理由がありました。もともと一旦契約が途切れ、営業が接点を保てなかった企業であったり、全く接点がない新規企業でした。営業が提案し易い既存顧客やそれなりに営業が情報を持っているような企業はインサイドセールスのフォロー対象には含まれていません。いずれも一筋縄ではいかない企業様ばかりです。

 それでも、根気強く、丁寧に顧客フォローをしていった結果、このような成果につながったのです。

 まさしく、最初の半年間は”産みの苦しみ”とでも言いましょうか。

 インサイドセールスは、潜在的なニーズをも顕在化させ、新たに商談を創ることを目的としています。インサイドセールスでは、しばしば顧客醸成という表現を使いますが、インサイドセールスにおける顧客醸成とは、ズバリ案件創出、商談 機会の創出です。商談機会を創るということは、顧客との接点を作り、顧客を知り、信頼関係を構築し、そしてニーズを顕在化させ、商談化するということになります。

 それには、一定の時間を必要としますが、それを顧客データベースというツールとメールやWEB、電話、資料媒体などの間接的なチャネルを駆使して行う営業支援スキーム(仕組み)です。

 一朝一夕にはいきませんが、じっくり仕組みとなったものは、確実に成果を表します。

 最後に、このクライアント企業様のインサイドセールス部門は、来月の社内報に掲載されることになったそうです。期待が高まる中、来年度は新たな目標を設定し、インパクトのある成果を出す段階がやってきました。

 もがきながらも、確実に前進し続けてきたインサイドセールス部門のスタッフの皆様の瞳には、さわやかな自信と確かな手応えが映っていました。

 報告と合わせて出されたご質問は、どれも次の段階へいくための的確な課題が多く、あっという間のフォローアップ会議でした。来年の目標を設定を宿題として、1年の締めくくりの会へ急ぐ、私たちでした。