【Vol.56】メールマガジンは本当に有効か?

メールマガジン

 最近は、インサイドセールスにおけるコール業務に関する内容が
続いたので、今月はメールを活用したインサイドセールスについて
述べたいと思います。

 私たちは、インサイドセールスの仕組みの構築を支援する時、必ず
提案することの1つに継続的情報提供があります。

 継続的情報提供とは、その名の通り、継続的に顧客へ無料で情報提供
する仕組みです。具体的な手段としては、読み物的な冊子や新聞の
ようなものの他、昨今ではコスト面やWEBとの連動が取れる
メールマガジンがあります。

 ところが、このメールマガジンの話をすると、大概、担当者の顔が
曇ります。その理由は、まず、メールマガジンにするようなネタがない
という事。そして、仮にネタがあったとしても書くスキルや時間の捻出が
難しいと思う点。そして最後に、メールマガジンには効果がないと感じて
いるためです。

 私たちは、このように思われることは百も承知ですが、それでも、
継続的情報提供に価値があることは変わりません。そして、ポイントを
押さえればみなさんが思うほど、苦痛でも難しい事でもなんでもないのです。

今回はそれらについて、1つずつ解明していきたいと思います。

 【1】視点を変えればさりげない情報が有益な情報に様変わり
情報提供をするということは、情報になるような何かを書いて顧客へ
送ることに他ならないのですが、企業として存在している限り、
ネタが尽きることはありません。自分たちが得ている情報や日常的に繰り
広げられている出来事が実は顧客にとって有益な情報であることが多いです。

 しかし、多くの場合、提供する方が、当たり前すぎることで、そんなことを記事にしても何の役にも立たないと考えがちです。
また、記事にする内容のハードルを上げ過ぎて、無料で提供するには
もったいないとか、これはユーザーにしか公開していないのだからといって、出し惜しみをしてしまう事もあります。

 情報提供は、実は本当にささいな事でも、利用する立場からすれば、
利用した人の意見がとても参考になりますし、その業界やその筋の人から
でなければ得られない情報というのがあります。それを少し読み易くし、顧客の視点で書いて提供すれば十分顧客が満足しうる情報になるのです。

 【2】書けるスキルと時間内でまとめる
では、1つの目の課題について解決の目途が立つと、次に「書く」
という行為そのものを問題視されることが多いです。
つまり、「書くスキルがない、時間がない」という問題です。
確かに書くということは一定のスキルやセンスが問われるのは事実です。
当然それらがあれば良いに越したことはありません。

 しかし、専門のセクションがなければ、そのようなスキルを持った人材も時間もなかなか確保しがたいはずです。ですから、もうこれは、
書けるスキルと時間内でまとめるしかありません。書けないからと言って
先延ばしにしてしまうと、一向に情報提供によるメリットを享受することはできません。

  上手い文章を目指すのではなく、正直に、顧客にとって役立つという
視点でまとめればよいのです。まずは、リードに結びつくような効果や
期待をあまりせず、とにかく顧客視点に立って書きまとめるのです。

  分量もあまり多くは必要としません。よくある時候の挨拶やリード文も
必要ありません。回を重ねていくうちに、コツもつかめ、時間も短縮できるようになります。始める前から、情報の質や体裁にこだわり過ぎると、
前へ進めません。

さらに、誤解を恐れずに申し上げると、書き手が気にするほど、顧客は
送られた内容を熟読している訳でもないのですから、まずは送ることが先決です。

 【3】顧客に許諾を得てから、継続して送る
ここまで説明すると、熟読して貰えていないのに情報提供する意味があるのかという議論に及びます。
もちろん、送りさせすればなんでもいいと言っている訳ではありません
最低限の質というものもあります。しかし、それ以前に気を付けて欲しいのが、送り方です。

それは、相手の許可を得た上で送るということです。
過去にもこの件はお伝えしているかと思いますが、継続的情報提供は必ず、「オプトイン方式」で送ることが最大のポイントです。
「オプトイン(opt in)」とは「選択」という意味で、顧客が明確に受け取りを承諾することを指します。ちなみに、「オプトアウト(opt out)」は、顧客の事前承諾なしにメールを送付することであり、メールを拒否するには顧客から行動を起こさなければなりません。

最近は、迷惑メール防止法の件もあり、オプトアウト形式で企業がメールを送ることは、殆どないとは思いますが、形式ばかりのオプトインと言わざるを得ないようなケースもまだ見受けます。きちんと顧客に了解を得る行為を明確に取るとことが、後々、メールマガジンの価値を左右することになります。

 顧客が了解しないままに送られた情報は、その内容がどんなに
素晴らしくても、企業の都合であり、読む気にならないというのが顧客の
心理ではないでしょうか。情報の価値や目的を理解して顧客が了解した
ものは、顧客の要望に応えるものに映るものです。

 そして、情報提供は不定期や単発ではなく、コンスタントに一定の
サイクルで送ることに意味があります。理由は、継続することで顧客が
その情報に対する認知が深まり、きちんと読んでくれるチャンスも増える
からです。

 もし、上記の3点を無視したメールマガジンならそれは効果がないかも
しれません。顧客視点でコンパクトにまとめられ、定期的に送られるメールマガジンだからこそ効果あるのです。