【Vol.52】履歴の価値とその意味

メールマガジン

 つい先日、弊社と長くお付き合いいただいているクライアント企業様から 立て続けに3件、弊社のインサイドセールスの特徴の一つとして「履歴」 について評価いただくことがありました。

 この履歴に対する評価とは、インサイドセールス部門が顧客へアプローチした結果、とりわけコール(電話)での対応結果に関するコメントが非常に充実しているという評価です。

 どのように充実しているかと言いますと、一般的なテレセールスでは、
その結果はサマリーや簡単なYES/NO形式が多いようですが、弊社で行う
インサイドセールスはサマリー形式とテキストが文字数で言えば、概ね
4:6位の割合になっています。

 もちろん、ヒアリング項目として設定した内容は、その内容がどれほど確認できているかの指標にもなりますので、必ず集計ができるようサマリー形式で入力をします。そして、さらに、そのサマリーの結果が
(YES/NOやいくつかの選択肢のどれか)至ったその経緯や判断の根拠を
できるだけ詳細に、顧客のニュアンスを含めて記載するようにしています。

 例を少し挙げてみますと、リプレース案件で、既に提案したい商材と
同等のものが導入している場合、その導入時期をヒアリングするとします。
当然、「導入年月:2012年4月。」と記載した後に、「『今までは自社にはまだ不要かと思っていたが、昨年、ちょっとしたトラブルがあり、急遽
検討することになった。その時にご提案いただいてれば検討できたのにね。』
との事。」というように、導入に至った経緯や顧客のニュアンスをできるだけリアルに伝えられるよう、履歴としてに残すことを徹底してきました。

 その結果、インサイドセールスからセールスリードを引き継いだ営業
からは、「顧客の状況が良く分かるし、自分が話をしたみたいだ」とか、
「次、連絡する時に始めて連絡するような気がしない」と言っていただく
ことがよくあります。

 インサイドセールス業務はセールスリードの成果(訪問アポイントや
資料希望、検討事項の把握)ということだけに目を向けがちですが、
実はその結果に至る経緯や、その結果の根拠を第三者でも理解できることが非常に重要だと思います。

 その理由は、
①インサイドセールスでの結果の信憑性
②次のアクションの判断の妥当性・適正
③次アクションの具体的な内容の検討材料とするため
この3点につきます。

普段の営業活動でもそうですが、顧客と対面している人しか、その時の
状況を知ることはできません。ですから通常は、顧客と対面した人の判断が全てになりやすいです。しばしば現場でもありますが、PRした製品に
対して「興味なし」という結果になっているが、本当にその判断が正しい
のか、また「興味なし」と一言でいっても、その度合やその理由は様々です。

 よくよく話を聞いてみると、興味がないわけではないが、「会社の体制や予算的な問題で今は考えられない」とか、「親会社が全て決めているので話としては興味はないわけではないが、具体的にならないから興味がない」とか、そのサマリー回答の裏側にこそ、真実があるように思えてなりません。

 そしてまた、その裏側の回答次第では、「興味なし」が「興味あり」になる場合や、次のアクションが大きく変わってくることが往々にしてあります。

 インサイドセールスでヒアリングし、導いた結果は本当に正しいのか
営業部門全体できちんとチェックをし、次のアクションの判断を適切に行うために、このサマリー以外の履歴が非常に重要なのです。

 弊社でも、現場で履歴のチェックをしていると、「検討事項:無」という
結果になっているにも関わらず、全体のコメントを確認すると、どうみても「検討事項:有」に捉えられるものやその逆も有ります。なぜ、そのような判断になったのか、個々のヒアリング項目の結果だけではなく、ヒアリング項目全体を通した時に起こる矛盾点の発見、判断ミスの原因究明にもこの詳細な履歴は非常に役立ちます。

 また、プロモーション全体の企画や運営をしていく中での改善点や、
個々の営業活動での具体的な内容を検討する材料にも大いに役立つのが
この履歴なのです。

 こう説明しますと、確かに、そのような履歴が残るのは、非常に良いと
お感じになっていただけたことでしょう。

 ところが、その瞬間、それだけの履歴を残すには、知識が必要、聞き取りが十分にできなければならない、履歴をまとめる力が必要でなかなかできないのではないかという不安です。

 実際に、弊社のクライアント企業で某テレマーケティングベンダーへ
アウトソースしたところ、弊社がいうインサイドセールス業務は手間が
かかるから業務を受けたくないと言われたと担当者が漏らしていました。

 実際に、サマリー以外のテキストでの経緯や顧客のニュアンスを
正しく聞き取り、履歴に残すにはいくつかのスキルが必要になります。
但し、これを実現できてこそ、インサイドセールスの価値になるのでは
ないかと思っています。

 インサイドセールスは、営業プロセスを分業しますが、顧客とのやりとりや企業としての接点を分断してはならないと思います。

 対応する部門や個人が変わったとしても、その関係性や顧客を知り得る
その情報には温度差がなく、継続していけることが結果的にロスの少ない
営業活動になり、顧客ニーズにマッチした提案につながると思っています。

 そして、何よりこの履歴を確認し合う作業を通じて、インサイドセールスのオペレーターのスキルが向上することはもちろんのこと、営業プロセスの理解や次アクションの検討がフィールドセールスと動軌が取れてくるものです。

 インサイドセールスとフィールドセールス(営業)の二つの両輪が
うまく回るために必要不可欠なのが履歴ではないでしょうか。