【Vol.64】BtoB市場におけるインサイドセールス実践上のポイント

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 前号では、インサイドセールスはBtoCよりもBtoB市場の方が成果が
得やすいとお伝えしました。その理由はBtoB市場の特性にあるとと述べ
ました。

 ※前号はバックナンバーよりご覧いただけます。↓
http://www.pdr2001.com/mail_magazine/back_number/no63.html

 少しおさらいになりますが、BtoB市場は、企業相手の取引ですから、
当然BtoC(一般消費者との取引)よりも商談金額は大きく、それゆえ、
検討に関与するパーソンも多く、また専門知識やコンサルテ―ションする
要素も高くなります。

 ゆえに、BtoB市場では、顧客毎に営業担当者が付き、個々の企業特性や
人間関係なども熟知した上で営業活動を行うといったことが常だったと
思います。

 しかし、そうするとそれほど多くの企業を対応することはできず、営業
コストが嵩みます。また、営業担当の力量に頼る部分も多くなるため、
属人的な営業活動となり非常にリスクの高い営業組織と言えます。

 インサイドセールスは、営業プロセスを分業し、顧客情報を会社の資産
として組織が活用できるようデータベース化し、また特定の担当を持たず
して、組織として顧客へアプローチするため、個人の力量に頼ることが少
なくなります。さらに、訪問という手段を排除したことで、カバレッジ数がアカウント営業の6倍~10倍となります。

 但し、インサイドセールスを営業手法の一つとして、あるいは、組織営業の具体的な手段として構築し、運用していくにはいくつかのポイントが
あります。これは、弊社がインサイドセールスを語るときに何度となく登場する内容ですが、今回はその各メソッドの実践上のポイントについてお伝えしていきたいと思います。
 これを、弊社ではインサイドセールスの4大メソッド(方法、方式)と
呼んでいます。

 ●情報管理(顧客情報と営業活動の一括管理、見える化)

 インサイドセールスは情報営業とも言い換えることができます。

インサイドセールスはデータベースに蓄積された顧客情報をもとに
アプローチします。

情報がない場合は、販売したい商材や最終的に求めたい成果を出すために
必要な顧客情報や営業情報を取集し、データベースにて一元管理します。

 これは営業のセクションだけではありません。セミナー参加やWEBへのレスポンス結果も含め、顧客毎にまとめ、あらゆる接点情報を活用し、
顧客アプローチを進めたり、有効な手段やストーリーを検討します。

 通常の営業活動でも顧客情報の収集は当然、なんらかの形にまとめて
いるとは思いますが、ややもすると、それは担当営業マンの手帳か頭の中、もう少し発展して、各個人やセクションで作成したExcelという状態ではないでしょうか。

 とすると、いざ組織としてアクションしようとすると、すぐに活用できない状況が起こりがちです。よくある営業担当者によるチェックやヒアリング、また分散したデータの突合が必要になってきます。

 それらの作業をしてでも何とか、活用できるようなればよいのですが、
もはや整合性を取ることがデータ上でもリアルな営業活動上でも無理と
断念せざるを得ない事態も少なくありません。それでも強行手段で実行すると、顧客へいくつものセクションや担当から連絡が行き、「営業は一本化して欲しい」といったクレームが発生してしまうのです。

 これでは、インサイドセールスはCRMをベースにしていますが、
顧客関係の構築どころか、全く逆行してしまいます。

 これは、比較的、大手企業様に多いケースです。

 ですから、まずは顧客情報はデジタル化し、共有することを前提に、
営業担当任せにしないということです。

 結果的に弊社のインサイドセールスは分業体制を取りますので、顧客情報の収集も活用も組織的に行うため、結果的に顧客情報と営業活動の一括管理、見える化につながります。

 今までそれをしてこなかった企業様においては、まずは営業担当者の
意識的な改革が必要ですが、それを実務レベルでリンクするよう業務に結びつけることがポイントです。

 具体的には、営業活動結果のシステム投入数を評価に組み込むことや
営業情報の提供者へのセールスリードの優先的な提供等です。

 また、営業の成果も営業任せだから営業のやり方も営業任せだった時代に別れを告げ、営業成果も会社の責任であるのだから、そのやり方についても組織として提示し、その上での個人の力量を発揮してもらう体制へシフトしていくことが強い組織への近道ではないでしょうか。
 ●カスタマーリレーションのあり方(情報収集と顧客関係を同時に行う)新規開拓(他社リプレイス)等の場合、キーマン情報はもちろんのこと、その企業への接点すら全くなく、その接点をつくることからインサイド
セールスでは行うこともしばしばです。

全く情報がないとリレーションが図りにくいと言われるケースが多いですが、むしろ、全くないことで前述の絡みが少ないため、始め易いともいえます。
また、既存顧客に比べ、失うものはないですから、1つでも情報が得られたプラスという視点で取り組めます。但し、こちらの都合で、ヒアリングしたり、顧客を短期的に選別するようなことばかりをしていると、当然ですが顧客に嫌われます。

 ですから、まずは相手が自社と付き合うことのメリットを感じてもらう工夫を重ね、その上で情報を開示してもらうようにすることです。

 具体的には、顧客の了承を得た上で定期的に無料での情報提供を行い、
顧客のニーズやメリットを知るためのヒアリングを”コンパクトかつ定期的”に行うことです。

 このコンパクトかつ定期的がポイントで、顧客状況は常に変化しますから、じっくりたくさんの事を一度にヒアリングできても、次のコンタクトがかなりご無沙汰で、前回から全然状況が一遍してしまったり、せっかく築いた顧客関係のかけらもない・・・ということでは意味がありません。

 時間の経過を見方にしつつ、ジリジリっと距離を縮めていく、或いは積み上げていくようなアプローチです。

 経営者から見ればちょっとじれったいかもしれません。しかし、諺にもあるように、ここは「急がば回れ」です。

だからこそ、顧客にしてみれば、気づいたらそばにいたという状態になり、ストレスが少ないと思います。また、定期的にですから、いつも気にかけていてくれているという安心感が何よりも強い信頼関係になるのではないかと思います。

 では、「定期的にアプローチしたいけど、ネタがない」と頭を抱える
担当者の方をよく目にします。それに対して、弊社ではいつも同じアドバイスをします。

 アプローチするネタはいつでもあります。それは、履歴です。

 前回の履歴が一番のネタです。それがネガティブだろうがポジティブな反応であろうが、はたまた不在であろうが、全て次のアクションのネタ・きっかけになります。

 「前回はこう仰っていましたよね、だから今回はこんな情報を用意しました」ということを言えるかどうかなのです。

 ”情報”を”テーマや視点”に変えて考えてみて頂いても結構です。
そしてそのテーマや視点はネタではなく、御社がアプローチしたい商材や
導きたい結果に必要な情報に関する内容で良いのです。

 顧客の課題やニーズを実現しうるものが商材であり、サービスのはずです。ですから、商材に関することでよいのです。

 但し、注意すべき事は、売り込みは絶対にしないということです。

 売り込むとは、例えば、顧客がニーズがあるかどうかは別として、
やたらと商品説明を続けたり、検討を迫るようなアプローチを行うことです。
また、ニーズがないとわかると、その用件だけで切り上げようとするような行為もそれに当てはまると思います。

 その商材を一つの話題・テーマとしてが目の前の顧客にとってメリットがあるかどうか顧客の視点で確認していけば、それは売り込みにはならないと思います。

 また選定ポイントや提供方法、コスト感など、あくまでもその顧客が求める条件等をヒアリングしていくことは今後のサービス提供において、顧客にとってもメリットになるはずです。

 こうして顧客に寄り添いながら、顧客情報の収集とリレーションを同時に行い、顧客を知り、営業活動や提案の的がどんどん合ってくるのです。

 さて、ここまでいかがでしょうか。

 実はここまで内容はBtoB市場に限らず言えることです。しかしながら、
BtoBではBtoCよりも、よりこの部分が重要かつ大前提となります。

 インサイドセールスの4大メソッドはあと2つありますが、
紙面の関係上、これまた続きは次号でお届け致します。