【Vol.87】リアクションの種類と重要性

メールマガジン

 最近のメールマガジンの内容は、コールオペレーションに関する内容が
続いており、結局のところ「インサイドセールス=テレマ」ではないのかと感じている方も多いのではないかと思います。

 とは言いながらも、今月もコールオペレーションに関する内容をお送り
することになりますが、その前に、少し仕組みとしてのインサイドセール
スと手段あるいはチャネルとしてのインサイドセールスについて少し説明
したいと思います。

 改めて、インサイドセールスとは、何か。

 「インサイド(inside)=内側」という言葉から、「内勤営業」や
「間接営業」と表現されることもあります。つまり、会社の中にいながら
営業活動を行うことであり、直接顧客のところには出向かない営業手法です。

 それゆえ、活用するチャネルは電話、Eメール、WEB、FAX、資料
等であり、いわゆる訪問活動はインサイドセールスには存在しません。

 直接、顧客に会うというシチュエーションがないのがインサイドセールスですが、例外的として、こちらが限定した場所に、自ら顧客が足を運ぶセミナーやイベント等はインサイドセールスの一環であるとしています。

 つまり、手段として語る場合は、「非訪問による営業活動」といえるで
しょう。

 一方、仕組みとしてインサイドセールスを語る時(弊社の場合)、顧客と継続的にコンタクトを行うという前提から、顧客管理がベースにあり、
SFAやCRMソフトなどのシステムで顧客情報を管理します。

 そして、それらのシステムに蓄積された情報を基に、顧客のセグメントをし、顧客の特徴や傾向に合わせて、セールスシナリオを考え、ターゲッティングやプロモーションを企画するといった、データベースマーケティングの要素が多分に含まれています。それゆえ、「情報営業」と言われることもあります。
 いずれにしても、弊社では仕組みとしてのインサイドセールスがあり、
その上で、手段としてのインサイドセールスを実践しています。

 そんな中、仕組みができても、成果が上がるかどうか、それは日々の実践の結果であり、その手段としてのインサイドセールスの質によります。

 そこで、今回は、手段としてのインサイドセールスにおける肝とも言える”リアクション”について解説して参りたいと思います。
 冒頭でお伝えした通り、インサイドセールスには、電話以外にも、
EメールやWEB、資料送付などもあります。

 勿論、顧客からの問い合わせメールに関する返信も立派なリアクションの1つではありますが、この辺りはメールマーケティングやデジタルマーケティングとも言われ、これからいうリアクションとは少し要素が異なるので、別の機会に譲るとします。

 インサイドセールスにおいて、電話のみ、リアルタイムでかつ双方向の
コミュニケーションが図れるので、よりこの「リアクション」の差が
結果の差と言えると思っています。

 もっと言えば、電話は常にオンタイムで流れていくため、とっさの判断が求められますし、そのリアクション1つで、話の流れが変わることもしばしばだからです。

 実際には、同条件での比較検証はできませんが、同じテーマ、同じ顧客であっても、話し手によって結果が違うという事は往々にあります。

 先日も、拒否気味の顧客に対して、スキルの高いスタッフがアプローチをすると、かなりの確立でクリアできた、ということがありました。

 前回までは、キーマンの名前は疎か、ターゲット部門そのものへさえも
接続できていなかった顧客なのに、キーマンも判明し、現状についてある程度確認までできたのです。
 この差は何でしょうか。

 もちろん、コールの前の下調べから、組織に対する理解、トーク展開の巧さや表現の豊かさなども各段に違うので、そうした総合力の結果ではありますが、何が一番違うかと言えば、一番は「リアクション」の取り方なのです。

 では、出来るコールスタッフのリアクションは何が違うのか。
 まず、リアクションにも種類があります。これは、あくまでも
弊社が定義している種類ではありますが、以下の3つです。

《インサイドセールスにおけるリアクションの種類》

1)相槌
2)復唱(オウム返し/要約による復唱)
3)追加ヒアリング
 まず、1つの目の”相槌”ですが、「はい」「ええ」「そうですか」
など「聞いていますよ」のサインとなるものです。

 これは誰に教えられた訳でなくとも、みなさんが自然に取られている
リアクションの1つです。ここにスキルの差はあまり見られません。

 次の”復唱”ですが、相手が言ったことをほぼ同じ言葉で返すのが
オウム返しです。これはインバウンドなどでは、必ずと言っていいほど
行うよう指導されているようですが、アウトバウンドでは、毎回ではなく
適宜行うのが良いです。

 適宜とは、話の節目や、専門的な分野や情報量が多い場合などやや込み
入った内容になった時など限定的に行うのがベターです。

 理由は、顧客が発言する度に、復唱を行っていると、話の腰を折ってしまうことや、あまりにも単純明快なことを復唱されると、「理解していないのではないか?」と顧客に不安を抱かせてしまうことがあるからです。

 また、復唱によって、顧客は追加の情報を開示したり、言い換えたりしてくれるので、コール時間が長くなるというデメリットが発生しやすくなります。

 成果が上がっているコールスタッフのリアクションはまず、この”復唱”
するタイミングやポイントが的確です。端的に言えば、無駄に復唱しないという事です。

 そして、3つ目の”追加のヒアリング”ですが、これは、プロモーションで予め設定された質問とは別に、顧客の反応(顧客の回答した結果等)によって、自ら判断して追加で質問をすること指します。

コールスタッフの上級者は、この”追加のヒアリング”=的確な質問を、
的確なタイミングで、適切な表現で行っています。

 余談ですが、顧客とコールスタッフの会話の比率は、「6:4」、できれば「3:7」位にしたいものです。ですからイチイチ復唱しているとこのバランスには近づきません。

 アウトバウンドでありながら、「3:7」にもっていくのは、相手にニーズがあるなど、顧客の課題認識や検討のレベル感にも影響しますので、どんなにコールスキルがあってもコンスタントにこの割合で会話が展開されるとは限りませんが、目指すところとしてはそうです。

 話を元に戻します。

 多くの場合は、追加のヒアリングによって、顧客のニーズが浮き彫りになり、そこからさらにBANT条件など、商談に必要な要素を盛り込んでいけば、セールスリードとしての情報が揃ってきます。

 セールスリードまでいかずとも、先ほどの拒否気味の顧客に対し、キーマンが分かったり、現状を話してくれたりするようになるのもこの”追加のヒアリング”によるものです。

 この場合、追加のヒアリングというまでのものではなく、想定している
ヒアリングをするタイミングが的確であったり、表現を変えて何度かチャンレジした結果から顧客の状況が明らかになることが多いです。そして、少しずつ分かった情報から顧客へのリアクションの内容もピントが合い、顧客の信頼や納得感に繋がるというものです。

 上手くいかないコールスタッフの特徴は、通りの一遍のヒアリングを顧客の回答に関わらず、ただ続けることです。

 また、顧客の回答に対して、理解できていないにも関わらず、そのままにして、次のヒアリングに移ってしまうこともよくあります。

 ですから、さっきの質問の答えと次の質問の答えがリンクしていることも分からずに、また同じような質問をしてしまったりするのです。これが続くと、顧客は、「この人と話をしていても無駄」と判断し、収束に向かうのです。

 追加のヒアリングを上手に行うには、勿論、顧客が言わんとすることを
理解出来る知識も必要ですし、分からない事でも顧客の信頼を失わずに
確認するための表現力も必要です。

 しかし、そこまでのスキルが無くても、分からないことを分からないままにせず、素直に聞くことができれば、顧客は大概、親切に教えてくれるものです。

なぜなら、顧客のことは顧客にしかわからない表現であることも多いから
です。そして、知ろうとしている人に対して、邪険に扱う人はあまりいません。
邪険に扱われた経験が多い方は、追加のヒアリング以前の応対に問題があると考えた方が良いでしょう。
 ですから、追加のヒアリングをしなければ、やはり顧客のことを理解することもニーズを掘り当てることも、さらには商談機会へ展開することもままならないということです。

 そうしたリアクションを、コール業務(電話応対)では、リアルタイム
で行っていくので、瞬発力というか、反射神経の良さみたいなものも必要です。

 ここまでの説明で、リアクションの重要性はご理解いただけたと思います。

 それと同時に、では、このリアクションの質を高める、リアクションスキルを高めるにはどうしたらよいのか・・・、そんな疑問が湧いてきたのではないでしょうか。
 それは、次号で解説したいと思います。

 まずは、みなさんがどんなりアクションをしているか、評価・分析をしてみてはいかがでしょうか。きっとそこに改善のヒントがあるはずです。