【Vol.19】 チャネルミックス

メールマガジン

前号ではITの普及により営業プロセスが変化をテーマにお伝えいたしましたが、今月はその続編とでもいいましょうか、インサイドセールスにおけるチャネルミックスについて、掘り下げてみたいと思います。

インサイドセールスは非訪問による営業あるいはマーケティング活動ですが、これは非対面であることをを暗に示しています。非対面ということは、直接会って会話するという場面がありませんので、間接営業とも言われます。

 こうした定義から、インサイドセールスは電話、Eメール、WEB、DM等を駆使し、顧客接点を継続的に積み重ね、顧客を醸成していくことになります。最近では、これにミクシィ、フェイスブック、ツイッターといったSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)も組み込まれようとしています。

 SNSについては、BtoBにおける運用面とその効果については、まだ模索中といったところでしょう。それ以外の電話やメール、WEB等々は既に一般化したチャネルです。

 そこで、様々な企業でこれらのチャネルを活用した顧客関係の構築や情報収集、商品の訴求などを行われていますが、それぞれのチャネルの 特性を活かしたチャネルミックスプロモーションになっているかという点については疑問を感じることがあります。

 といいますのは、プロモーションがチャネル毎に独立した企画立案が多く、媒体を変えただけで顧客へのアプローチが二重、三重になった だけということが少なくないからです。

 例えば、メールプロモーションを企画するチームが顧客のニーズの把握と商品の訴求を目的にメールを10回シリーズで送り、一方、DM販促部隊は社内のイベント情報を収集し、毎月DMを何千通と出す計画をします。また、テレマーケティング部隊は、またそれぞれの視点で電話でアプローチするといったケースです。

 確かにチャネルを駆使していることには変わりはないのですが、これでは顧客にアプローチ過多で嫌がられることになりかねません。

 チャネルミックスとはそれぞれチャネルが持つ強みを生かしたり、弱みを補完し合うもので、それをプロモーションに組み込み、顧客の ニーズが高まらせたり、関係が深まらせるものであるべきだと思います。

 余談ですが、最近、リードナーチャリング(Lead Nurturing)と言う言葉を耳にするようになりました。言葉を分解すると、リード=案件、 ナーチャリング=育成で、案件や見込顧客を育成するプロセスを意味します。

 このリードナーチャリングという言葉は弊社が言うところの「顧客醸成」という表現が近いです。顧客を醸成するとは、顧客との関係が深まることであり、それによって、リード(案件)が出やすい土壌ができることであり、インサイドセールスはまさしくこの土壌をづくりが活動の主なところでもあります。

 話を戻します。インサイドセールスでのプロモーションは非対面のため、より顧客が情報を入手しやすくしたり、顧客との接点を増やし関係を深く太いパイプとするためにはチャネルミックスは必須です。また、効率や生産性の上でも、数多くの顧客との関係を維持、深めていくには電話のようなワン・トゥ・ワンでの対応を多用することはできません。

 なおかつ、顧客関係を構築しなければならないわけですから、企業側の都合で、とにかくたくさんアプローチをすればいいという訳でもありません。

 では、チャネルミックスをしたプロモーションとはどういったものでしょうか。

 
 例えば、電話のような双方向性を活用しなければ得られないプロファイル情報(利用状況やニーズ)を収集するには、電話でコンタクトし、そこで得られた興味内容や課題情報によって、関連のありそうな情報をメールで送ってよいかといった許可を得る。顧客接点の維持のためにメールマガジンを送り、時折、商品の訴求へつながるようなキャンペーンやサービス案内を送る。そして、メールには関連情報のURLを組み込み、Webへ誘導するといった具合です。

 最近では、メールに組み込んだURLへのクリック数や誰がクリックしたかなどの情報が得られる仕組みがありますので、こうした情報をもとに次のアプローチ内容や顧客のターゲッティングに活用することもできます。

 このようにして企画されたプロモーションが束となり、それぞれが連動していくことで、効果的に顧客醸成が進み、商談機会が創出される活動を行うことがインサイドセールスです。

 また、チャネルミックスは、メールプロモーションやWEB制作チームといった各単独のセクションだけで考えるのではなく、顧客との接点を持つ部門全体が連携し合い、タイミングや頻度も顧客が受け入れやすいよう考慮しながらプロモーションを企画、実行していけるかがキーになると思います。

 つまり、顧客への接点できる媒体が増えた分、その活用の仕方自体がそのままその企業の営業のあり方を問われる時代になってきたということをも意味しているのではないでしょうか。