【Vol.23】 トップ(経営者)アプローチの極意とは

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さて2011年、最初の「インサイドセールスの肝」はトップ(経営者)へのアプローチに関する内容です。

先日、クライアント企業様からこんな相談を受けました。

 クライアント:どうしても現場の担当者からですと、案件化するまで時間が掛ります。また時間を掛けても案件化しないケースも多いです。そこでトップ(経営者)へダイレクトにアプローチしたいのですが、いかがでしょうか。

PDR:確かに、ホームページや帝国バンクでも代表者の名前はわかりますので、アプローチしようと思えばできなくはないですね。しかし、正直に申し上げますと、インサイドセールスのような間接的な方法、特に電話という手段で直接トップに取り継いでもらうのは、至難の業です。どんなにテクニック的な事をしても無駄だと思います。

 クライアント企業様でも、ただ社長宛に電話しても取り次いでもらえないことぐらいわかっています。そこで、社長向けに情報提供を何回か行った後に電話でアプローチをしました。ほとんどが総務や秘書でストップして しまったそうですが、ラッキーにも1社、直接社長と話ができ、案件になったものがありました。

 しかし、これは砂漠で探し物をするような結果であり、もっと良い方法があるのではないかという相談でした。

 送付している内容等、色々と拝見しましたが、どれも社長が見たくなる情報ではありませんでした。

 弊社は数名の小さな会社ですが、社長の立場から言えば、それ以外に目を通さなければいけない資料が山ほどあり、重要な判断を強いられていることも多いものです。そんな中、全く自分に興味も関連もない情報を送られてきても、見に入るどころか、不要なものと分類してしまうだろうと思います。

 では、どうしたら社長の関心を引くことができるのでしょうか。

 それは、「自分」です。人は自分に関することは興味があります。これは経営者だろうと一般の人だろうと同じことです。そこで、取引したい企業の記事が新聞や雑誌に掲載されていたとします。その記事をコピーして、自分なりの感想や意見を付けて送ってみたらどうかとお伝えしました。

 誤解がないように先に申し上げますと、これはテクニック的なことを言っているのではありません。それだけ、その企業に関心がある、あなたのことを見ている(想っている)だから、何かのサポートができると思うというメッセージを送ることが重要だということです。

 ありきたりのサービスの紹介や、今の時代はこうあるべきだを語るような情報は、あなたの企業からでなくとも入手することは可能でしょう。しかし、その企業への想いはあなたでしか語ることができません。

 そして、それは「あなたのためだけに」というメッセージが重要なのです。どんなに体裁よい資料を作り「代表取締役 ○○様」と送付状に書いても、これは「あなたの会社のため」のメッセージにはなりません。

 また、継続性も大きなポイントです。1回や2回こうした活動をしたところで、忙しくて読む暇がなかったということもあるでしょうし、その熱意というか想いは継続することでこそ伝わるものです。

 これはトップアプローチに限ったことではありません。インサイドセールスが担当者と接する時にも同様のことが言えます。

 極論を言えば、サービスを提供する企業の特徴や商品については、どうでもよく、自社にとって何をしてくれるのか、自社をどこまで理解していて、それに合った提案をしてくれるのかという事が大事だと思います。

 そのためには顧客を知らなければなりません。また顧客を知るための努力やその熱意を継続して実行していく必要があります。

だからこそ、ひそかにさりげなく、中長期的な視点でアプローチするインサイドセールスの価値があるのではないでしょうか。

 短期的に案件になるといった近道は残念ながらありません。もし、それがあるのなら私が教えを請いたいくらいです。

長くお付き合いをさせていただけるお客様は、やはりそれと同じくらいの準備や手間が必要なのではないでしょうか。