【Vol.24】 アポイント打診のないアウトバウンドはあり得ない?

メールマガジン

インサイドセールス業務の中でアウトバウンド(電話による発信業務)がありますが、一般的なアウトバウンドと弊社が提唱するアウトバウンドにはずいぶんと違いがあるようです。

 先日、某コールセンターの方とお仕事をすることになり、アウトバウンドの企画に関する打合せがありました。これまで多くのアウトバウンドを経験したベテランスタッフさんも同席し、弊社が作成したコールスクリプト (電話の台本)を読み合わせしました。

 すると、そのベテランスタッフさんの一人が、ポツリ、「訪問のアポイントは打診しなくてもよいのですか?」と。

 その質問に私は、「はい。もちろん、お客様の興味度合いが高く、まさしく今、サービスを検討しているという状況であれば、営業からのアプローチについて打診をします。しかし、そうでなければ、必ずしも全てのお客様に訪問のアポイントを打診しません。」と答えました。

 この回答にベテランスタッフさんのみならず、コールセンターのスーパーバイサー、そして営業担当含め、皆一同にちょっと拍子抜けしたような雰囲気が漂いました。

 もし、アウトバウンドや電話営業のご経験がある方は、恐らくこの時の反応が理解できるかと思います。そして、なぜ訪問のアポイントをしないのか、疑問が湧いたのではないでしょうか。

 一般的なアウトバウンドは、訪問や資料送付等がコミットする項目に設定されていることが多いと思います。しかし、弊社で訪問のアポイントは結果的な成果と位置付けており、コミットする部分はヒアリングの実行とそれよって得られる情報の収集にあります。これらをヒアリング項目として、企画内容にセットしております。

 この「ヒアリングする項目」とは、そのアウトバウンドにおける目的を達成するためにお客様に確認すべき項目とでもいいましょうか。

 この先は細部の話になるので、もう一度、なぜ、訪問のアポイントありきではないかという話に戻りましょう。

 それは、訪問するに値する、訪問する理由があってこその訪問だと考えるからです。その訪問する意味・目的、もっといえばその根拠を明確にしておくことが重要だということです。

 しばしば、「営業は足で稼ぐものだ」とか、「訪問すれば、そこから人間関係も築けるし、第一、お客様が会ってもいいと言ってくれる時点でそれなりの何かがある」などという弁を聞きます。

 これを否定はしません。一理あると思います。

しかし、仮にそうだとしても、それでアウトバウンドの目的が達成したとするのはちょっともったいないなと思います。営業として絶好のチャンスである訪問という場面で最高のパフォーマンスを発揮してもらうには、事前準備が欠かせません。

 「いやいや、ただ行くだけでも、十分価値がある」という反論があるかもしれませんが、それは、売る側の論理であり、お客様にとってはどうでしょうか。

 勤務中の貴重な時間を頂戴するのですから、双方にとってメリットがあることが望まれます。またそうでなければ、そう簡単に会ってはくれなくなります。

 「犬も歩けば棒に当たる」的に訪問を繰り返しても、もはや商談になる時代は終わりました。単なる情報収集ならネットやその他媒体でも十分可能ですし、顧客の状況を踏まえていない画一的な提案に価値を感じてもらえる 時代でもないように思います。

 ですから、訪問するなら、ある程度顧客の現状を知った上で、その顧客が持つ課題や興味に合わせた対応ができるような状態にすることがアウトウンドの目的ではないかと思います。そして、その結果、訪問に至るということなのです。

 この説明を聞いた先のベテランスタッフさんが、こう言いました。

「では、とにかく、聞くことに徹するということですね。」と。

 全くその通りです。弊社が考えるアウトバウンドは「ヒアリング重視」です。このヒアリングが十分になされない中で得られたアポイントに何ら価値も感じません。

 営業にとってみても、単なる訪問承諾だけの情報よりも、お客様の興味内容や現状が明らかな方が良いに越したことはないのではないでしょうか。

 こうして、ヒアリング重視のアウトバウンドが今日から始まっています。