【Vol.26】 「グットタイミング」は偶然か必然か?

メールマガジン

ちょうど連絡しようと思っていたその相手から連絡が来た、という経験はありませんか。そんな時、思わず「グッドタイミング!」と妙に嬉しく感じますよね。

 さて、このグッドタイミングは、偶然なのでしょうか。

 連絡した相手は、ふとしたきっかけで連絡しただけで、タイミングを図った訳でもないかもしれません。それとも、ずっと連絡をしたいと思っていて、相手が出やすい時期や時間を配慮して、連絡したのかもしれません。

 しかし、普段の生活の中で、このようなことを確認すると野暮ったくなりますから、その真意はベールに包まれたままではないでしょうか。

 いずれにせよ、この「グッドタイミング」を作り出すためには、お互いの記憶という、頭の中のデータベースにインプットしてあることが前提になります。連絡をしたにせよ、待っていたにせよ、その1つのアクションは 意識的、無意識であれ、お互いをお互いに認識していなければ起こりません。

 ですから、「グッドタイミング」は、お互いを意識(=認識)する関係においてのみ発生するものといえます。

 ということで、今月は「グッドタイミング」の作り方とインサイドセールスとの関係について、お伝えしたいと思います。

 これは、支援しているクライアント企業様での事例です。

 インサイドセールスチームを昨年11月に発足し、過去の契約顧客を中心にフォローを始めました。まずは、継続的な情報提供の許諾を得ながら、定期的にフォローを行っていました。すると、最初のコンタクトから4か月たった頃、4回目の連絡をしました。

 すると、お客様から「何か想いが通じましたか?ちょうど今、御社へお願いしたいことをまとめていました。まとめたら、ご連絡しようと思っていました。」と言われたのです。

 この言葉に、何か気持ちが通じ合ったような感覚があり、お客様もフォローしていたメンバーも嬉しくなりました。この後、具体的な商談ステージにステップアップしていったことは言うまでもありません。

 まさしく「グッドタイミング」が、起きたわけですが、これは偶然でしょうか。

 これは、明らかに必然であり、意図的です。インサイドセールスが顧客との対応結果から、次のアクションタイミングを考え、それに基づき、アクションを重ねた結果です。そして、4回目にまさに絶好のタイミングが作り出せたのです。

 お客様からすれば、偶然のように感じるかもしれません。なぜなら、インサイドセールスのスタッフは前回のコンタクトの際に、「次はこのタイミングで連絡します。」と約束したわけでもありませんし、お客様の方も「あなたの会社にお願いしようと思いますので○月○日までに要件をまとめておきます。」と言ってくれたわけでもありません。

 また、タイミングさえ合わせただけでなく、この4回のアプローチの中身は、お客様に検討を進めていただけるようなさりげない働きかけが組み込まれていました。これが顧客醸成シナリオであり、そのシナリオ通りに行った結果とも言えます。

 つまり、仮説と実行を繰り返していく中で、お客様の意向とタイミングをマッチさせることができたのです。

 では、このような状況を作り出すには、何が必要なのでしょうか。

 まずは、お客様の変動予測とでも言いましょうか、状況を把握できるようデータベース化することです。そして、そのデータベースに蓄積された情報をもとに、的確な訴求内容や顧客醸成に繋がる仮説を立て、実践を繰り返し行い、その結果によって、仮説の修正やタイミングの修正を行うことです。

 
 時間とともに移ろいやすい記憶を頼りにしていては、的確な判断が付きません。ですから客観的な事実に基づいて判断できるようデータベースは必要不可欠です。

 さらに、これらの活動は個別に個々の顧客に対して行うだけでなく、ある程度の共通した顧客群を作り、まとまったボリューム感で行うなどをして、全体の活動量を増やすことも重要です。そうしていくことで、全体の「グッドタイミング」の発生件数も増やす事ができます。

 こうした活動は、もちろんいわゆる営業でも行っていることでしょうが、ボリューム感を持ってとなると少し別かと思います。インサイドセールスはデータベースの情報を活用しながら、間接的な手法により行うからこそ、 そのスケールメリットが活かせるのだと思っています。

 営業が行うにせよ、インサイドセールスが行うにせよ、「グッドタイミング」を意図的に創出することは、そう簡単ではありません。よくよく顧客を理解し、緻密な対応が求められます。

 しかしながら、これらのことは、言いかえれば、常に相手を想う、相手を意識していることに他なりません。

 つまり、あなたに起こる「グッドタイミング」は、実は、相手があなた以上に想いを募らせていた必然的な結果なのではないでしょうか。だからこそ感動や喜びが伴うのだと思います。

 皆さんは「グッドタイミング」を作っていますか?