【Vol.40】ときには思いっきり振り切る

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 最近、インサイドセールスに関するお問合せが増えています。弊社の前身である時代(1997年頃)から、インサイドセールスという言葉を 使ってきましたが、やっと市民権を得てきたようです。

 とはいえ、お問合せいただいた企業様へ説明に伺いますと、インサイドセールスの中身については、まだまだこれからという領域でもあります。

 弊社はインサイドセールスのパイオニアと自負しておりますが、インサイドセールスを運営していく中で、インサイドセールス運営側が 陥り易い事柄もだいぶ見えてきました。

 今回はその辺りについてお話をさせていただこうと思っております。

 インサイドセールスを語る時、弊社では、「間接営業」、「継続的なプロモーションによる顧客醸成」、「顧客の状況に合わせたプロモー ションの企画」、「段階を追ったアプローチ」、「セールスリード創出」等がキーワードとして登場します。

 この中で、インサイドセールスの構築支援の際に”段階を追ったアプローチをする”ということを強調するシーンがあります。これは、通常のプロモーションは、一過性のものが多く、尚且つ顧客の状況や状態(=段階)をあまり考えずのべつ幕無的なものが多いためです。

 そして、顧客の状況や状態を知るべく、様々な顧客情報を収集し、収集した情報を元に段階を追った、継続的なプロモーションが有効だと 私たちは言います。

 すると、クライアント様はそれを信じ、一段階を追ったプロモーションを企画・実行するようになります。

 さらに、私たちは言います。インサイドセールスはセールスリードを創出することがミッションであり、どれだけ商談機会を作り、受注に 貢献できたかが最終的な成果であるため、「単なる、アポ取りはやめなさい。営業に無駄足をさせてはいけません。効率的な営業活動を実現することがインサイドセールスの役目なのだから、検討事項がなければ訪問は打診すべきではない」と。

 そうすると、真面目なクライアント様は、アポ取りをしなくなり、プロモーションの成果を情報提供の許諾や、顧客情報の収集、資料 送付にフォーカスしていくようになります。

 こうして、いつの間にか、インサイドセールスではアポ取りはご法度ということになってしまうことがあります。

 なんだかおかしいと思いませんか。確かに、検討事項もないのに、営業が行けばなんとかなると言って、無駄な訪問を繰り返すのはいかがなものかと思いますが、訪問すべき顧客にも訪問しない、そのチャンスを作らなくなるインサイドセールスもおかしなものです。

 これを象徴するかのように、クライアント様から次のような相談を受けました。

 「営業としては、顧客としてのポテンシャルも高いので、訪問したい。まだ十分な顧客情報もないですし、関係も醸成出来ているとは言い 難いです。でも、ある程度役職のある方で、事前に個人名も判明しています。ここに最終的にはアポイントしたいのですが、どういう 段階を追ったら良いでしょうか。いきなり訪問とかは、やっぱり、まずいですよね。」と。

 この問いに、弊社のコンサルタントはこう答えました。

「いいえ、十分な条件がそろっているではないですか。訪問も一つの手段です。それが有効であり、その工数を架けるに見合う顧客であれば、是非行うべきです。そして、そこに前振りは要りません。訪問するメリットを存分に出して、訪問を打診してください。そこにフォーカスしてください。今回のプロモーションで情報収集はしなくても構いません。」と。

 そうして企画されたプロモーションは、普段よくある顧客情報の収集タイプではない、訪問の許諾を取り付けることにフォーカスした プロモーションになりました。

 結果は、営業の期待を上回る成果でした。もちろん、本当にこのプロモーションが有効だったかは営業が訪問した結果を持って判断 するものですが、こういうアプローチもアリだということを実感したようです。

 これから言える事は、顧客としてポテンシャルが高いなどの特性を持っている場合は、段階を飛び越えてアプローチすることも有効であり、 実はこの特性も、ある種顧客の状況を踏まえたアプローチと言えます。

 さらに、これは支援する私たちの反省にもなりますが、やり方にこだわり過ぎると本来シンプルな仕組みも複雑になり兼ねない リスクが、インサイドセールスにはあると痛感致しました。

 インサイドセールスをセオリー通りに行うことは大いに結構ですが、目的が明確なら”ときには思いっきり振り切る”という視点も 必要です。そうすると、やるべきことにフォーカスでき、成果が出やすくなるのだと思います。

 インサイドセールスの運営側の皆さん、セオリー通りのやり方にハマっていませんか?