【Vol.57】顧客セグメント

メールマガジン

 新しい年が明け、1か月が経とうとしていますが、改めまして本年も
宜しくお願い致します。引き続き、今年も現場のニーズを敏感に察知し、
タイトルの通り、インサイドセールスの肝となる内容をお伝えして参り
たいと思います。
 
 さて、今月のPDRNEWSでもご案内しておりますが、
月刊『事業構想(2月号)』にてインサイドセールスが特集されています
 
 これまで事例の1つとしてインサイドセールスが掲載されたことは
あったと思いますが、こうして特集として企画されたのは、弊社の知る
限りでは初めてではないでしょうか。それだけインサイドセールスへの
関心・需要が高まっているとうことですね。

 そこで、弊社が考えるインサイドセールスにおいて、その基本中の基本、肝中の肝となる「顧客セグメント」について、改めて、解説していきたいと思います。

 この顧客セグメントは、「セグメント(segment)=断片、部分、分割
されたもの」という英単語に”顧客”という言葉を付け加えたもので、
ターゲットとして定めた顧客群を一定の定義によって分割する・分類する
ことを意味します。またその一定の定義、分類の基準・分類方法そのもの
を指します。

 フィールドセールスと分業するしないにかかわらず、インサイドセールスは多くの顧客を中長期的かつ継続的なアプローチを行いますから、いくつかの要素や類似した傾向を一定の指標に加え、顧客をある程度の塊(かたまり)= 顧客群で捉え、目的に応じて素早く抽出できるようにしておくことが重要です。

 つまり、インサイドセールスを始めるということは、効率良くかつ効果的に顧客へリーチしていくための顧客セグメントを設定し、顧客を整理することなのです。

 では、その顧客セグメントとは具体的にどのような種類があるのか、
見ていきましょう。

【顧客セグメントの主な種類】

 1.顧客の仕分けをする上で必須項目
例)新規/既存、E/Uやパートナー 等

 2.顧客対応の上での優先順位
例)ポテンシャルや維持顧客(大口ユーザー)等

3.次の商談の可能性探る上での要素
例)顧客との関係性、現時点での商談の可能性 等
 このような視点で顧客をセグメント(分類・分割)できれば、優先的に
アプローチすべき顧客やアプローチのスパンなどが定め易くなります。

 そして、この3つのセグメントのうち、最も重要なものが、
「3.次の商談の可能性探る上での要素」=「顧客ステータス※」です。

 ※顧客ランクと表現する場合もある。

 この顧客ステータスは各クライアント企業様の営業スタイルやリードタイム、商材によっても違いが生じるところであり、まさしく営業組を表現する核の部分になります。

 よって、この顧客ステータスによってインサイドセールスと
フィールドセールスとの分業ラインを設定したり、アプローチする内容や
手段・スパン等も定めたりし、インサイドセールスが組織的営業として
機能していく大きな軸となります。
 つまり、顧客セグメントはインサイドセールスの仕組みの
根幹であり、各種アプローチの基準やフィールドセールスとの連携、
また分析や成果・評価指標に関係する非常に重要な軸になります。
 さらに、この「顧客ステータス」の設定や運用のポイントを掘り下げて
いきましょう。

 
【顧客ステータスを設定する上でのポイント】

 
1.インサイドセールスのみならずフィールドセールスでの運用も加味した
定義とする

 
弊社では、インサイドセールスは営業プロセスの分業を前提としており、
インサイドセールスのみならずフィールドセールスも同じルールで顧客を
セグメントしそれぞれの分野で力を最大限に発揮するための仕組みです。
よって、組織全体が同一の基準・定義で顧客が語れるよう、一般にいう
インサイドセールス以外のクロージングやアフターセールスも含めた運用
加味して、設定することが望ましいでしょう。
 2.顧客との関係性も定義に加える

 次に、顧客のステータス定義には、商談の可能性、つまり見込度合を
定義にしますが、そこに是非、顧客との関係性に関する”ものさし”を
加えるとよいでしょう。インサイドセールスは顧客との接点づくりから
担うことも多く、まだ商談化していない顧客へのアプロ―チも行います。
この商談化する前の顧客をも管理し、継続的なコンタクトを重ね、その
結果として商談を導く訳ですから、関係性を定義に入れることを定石と
しています。
 3.変動可能な(上り下がりがある)運用とする

 そして、3つ目のポイントは、顧客ステータスは上り下がりがある・
進退があることを前提に定義し、運用してください。

 よくある誤った設定の中に、案件管理と同様に商談ステップや営業の
実行プロセスをそのまま定義にしてしまうことです。

 例えば、見積提出をステータスの定義に設定してしまうと、
見積提出したもののペンディングになり、今は検討にない状況でも
見積提出のステータスから下げることができません。
そうすると今まさに検討中の顧客と過去検討した顧客が混在し、
優先順位すべき顧客がきちんと抽出されなくなってしまいます。

 もう少しいいますと、案件管理は、案件単位のステータス管理なので、
逆戻りがありません。一度、面談した人が面談しない状態になることは
有りません。受注した顧客が検討中に同一案件で戻ることはあり得ません
ですから次へ次へとステップアップしていく一方通行でよいのです。

 しかし、顧客は案件がない状態から案件が発生したり、
案件がなくなったりと変動します。顧客管理と案件管理の違いは
そこにあります。

 インサイドセールスは顧客管理ですので、顧客が今どのような状況に
あるのか、どのステータスにいるのかを示すものですから、変動可能な
定義にする必要があります。

 今回の顧客セグメントが示すように、インサイドセールスを実行していく上で核になる仕組みがいくつかあります。それはまた追ってご紹介させていただきたいと思いますが、インサイドセールスは組織として共通の概念で顧客を語り、営業シナリオと合わせた明確な根拠や裏付けによって
アプローチが展開されていることがインサイドセールスなのです。